よどみの置き場

怪談……とは限らないこわい話の置き場です。

【人間の…】チェーンメールと宛先と

チェーンメール
それは一方的に文章を送り付け、次の人に回すようにと念押しする文章である
悪意の有無にかかわらず、ほぼ内容の根拠がなく、大抵送られてきたことに厄介がられる代物である(電子文章の場合には「代物」というのもおかしな表現ではあるが)
今回は私にチェーンメールが届いた時の話である

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【人間の…】思い込まれた家

ある喫茶店で、そこの常連客のお一人からこんな話を聞いた
当時の私は20代後半。その数年前まで廃墟探索に連れて行ってもらっていた。その時期でも廃墟の写真集を購入していたし見るのは好きであった。その話になった時に出てきた話である

*

(話を聞いた時より)数年前、一時「廃墟ブーム」「心霊スポットブーム」が起こった
インターネットの黎明期は当の昔に過ぎていたものの、まだ「インターネット」という言葉にサブカル色やアングラ色を感じる時期であった
掲載される廃墟も大型のホテルや鉱山跡だけではなく一般の空き家も珍しくなかった。それだけならまだしも、ご丁寧に住所なり行先まで書いているという通報待ったなしな掲載をしているものもあった
行く間での敷居の低さ?もあったのか、行ってきた情報を見て若者が友人を誘ってスポットへ行ったら、警察沙汰となるケースもあった
この話を聞いた頃はそのような背景があった

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【人間の…】奇異な喫茶店

私が幼少の頃の話である

家の近くにあるビルの1階のテナントは喫茶店であった
この喫茶店、奇異なことに人が出入りしている様子があまり見受けられないのだ
それどころか日中でも「準備中」だったりする。喫茶店が日中営業しないことは当時あり得なかった*1

ある日、たまたま「営業中」となっていたので、母と私で入ってみた

*1:2000年代に入ってからは、夜間のみ営業している喫茶店はある

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【人間の…】棺桶のはなし

これは高校時代、私が教わった体育の先生、M先生から聞いた話である
私が高校生だった20年以上前、M先生は定年を間近に控えておられた
話はM先生のお父さんが体験した。という前置きがなされた

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