よどみの置き場

怪談……とは限らないこわい話の置き場です。

【こわい話】もう、この夢を見ることはない

10代20代の頃はたびたび睡眠中に夢を見ていた。"夢日記"なるものはつけてはいなかったが、それができそうなくらいには鮮明に覚えていたものだ
夢の種類としては、俗に言う"夢占い"の暗示を感じるものもあったし、自分の身の回りの人を勝手気ままに動かすいわば"二次創作"を思わせる夢もある

今では寝付くと夢を覚えることなく目が覚める日が大半だ。ごくまれに夢を見た感覚があっても、明晰に思い出せることは多くなくなった
今回書く夢の話は、久々に明晰に思い出せ、印象に残る夢である

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タグを振ってみた。それ以外にいろいろ付け加えた(2021.3.3初版、2021.3.18追記)

今回の更新

長らく放置しておりました当ブログ「よどみの置き場」。はてなブログにいろいろ機能が追加されているので少しカスタマイズしてみることにしました

2021.3.3初版

  • はてなブログにタグが振れるようになりましたので過去の文章に一部タグを設定してみました

そうそう更新しないブログですが、メンテナンスを怠らないようにしないと

2021.3.18追記

  • 本文下に「関連記事」を、サイドバーに「注目記事」を追加しました
  • サイドバーにありました「検索」は撤去しました
  • サイドバーの順番を入れ替え、一番下にある「最新記事」を固定しました

画面としてはうるさいけれども、サイト内をぐるぐる回りやすくなったはず

【こわい話?】薬売りさん、第一発見者となる

これは我が家に来ている配置薬の販売業の方の話である。担当の人は何回か変わっているものの、我が家ではその担当の人を「薬売りさん」と呼んでいる
この話は私が直接聞いたわけではなく、「こわい話」にカテゴライズするのはためらわれたが、「やっぱり記録として残しておきたい」と思ったので書いておく

本題に入る前に、家庭用配置薬販売のシステムについて大まかに説明
詳しいことが知りたい方はgoogleで検索してほしい

家庭に許可をもらい、あらかじめ薬の入った箱を置いていく*1。現在は電話番号も確認する*2

半年ないし1年後に訪問する電話がかかってくる。予定訪問日を告げられる。日程は2~3日なら融通は効く*3

薬箱をチェック。使用した分は支払い。使用期限が切れた薬は交換する。置く薬を変更したい場合、薬箱を回収してほしい場合はここで相談

上から2番目に進む(以下ループ)

***

その日の午後1番に「薬売りさん」は、ある高齢女性のお宅を訪問することとなっていた。
数日前に電話で訪問予定の連絡をしたときには、いつもどおりに「お待ちしております」と告げられたという。

高齢女性のお宅に着き、チャイムを鳴らすが出てこない。
今まで連絡していて不在ということはなかったし、年齢も年齢なので気になり、玄関ドアに手をかけた
かぎは掛かっていなかった・・・・と思いきや、玄関でその人が倒れていた。声をかけてみるも返事はない
「薬売りさん」は即座に119番通報をした

高齢女性は救急隊員が到着したときには心肺停止状態と判定され、病院に到着して死亡と判定された
病院にすぐ警察官がやってきた
「薬売りさん」は高齢女性が倒れた際の第一発見者となったため、警察署で発見時の状況を説明することとなった
事情が事情とはいえ、急遽その日の午後の訪問はすべてキャンセルの電話をかけることとなった

翌日も「薬売りさん」は警察署に出向いた
女性は病院に着く前に心肺停止状態だったため、司法解剖が行われていた
女性は「薬売りさん」が来る2時間くらい前に死亡していた。という結果が出たため、「薬売りさん」はそれ以上事情を訊かれることはなくなった
この一件を担当した警察官は「薬売りさん」にこう教えてくれたという
 女性が亡くなった推定時間の前、親戚の人が家を尋ねていた。午後にあなた(=「薬売りさん」)が訪問する後にも、近くに住む身内の方が尋ねる予定だった。あなたが第一発見者になったのは本当に偶然なんですよ

***

「人様に迷惑をかけて死にたくない」
自分もそうありたいし、自分の周りでもそういっている人は多い
私事ではあるが、ここ10年、親族の最後に関わることが多かった。その経験からいくと病院へ入院し、医師に看取ってもらうことが、人様に迷惑をかけにくい最期である。と結論付けた。とはいえ、そうそう自分の都合のいい最期を迎えるとは限らない。ということも痛感した
自分が第一発見者になることも、病院以外の所で最期を迎えて誰かを第一発見者にしてしまうことも、十二分にあり得ることだ
せめて今、この文章をインターネットにあげておくことで、画面の向こうの誰かの心に残っておいて欲しいな。と望んでいる

*1:中の薬は家族構成を考慮しておいて調整される。あと近いうちに引っ越しの予定がないことを確認

*2:携帯電話の普及前は訊かれなかったと思う

*3:昭和の頃はこの過程はない

【人間の…】奇異な喫茶店

私が幼少の頃の話である

家の近くにあるビルの1階のテナントは喫茶店であった
この喫茶店、奇異なことに人が出入りしている様子があまり見受けられないのだ
それどころか日中でも「準備中」だったりする。喫茶店が日中営業しないことは当時あり得なかった*1

ある日、たまたま「営業中」となっていたので、母と私で入ってみた

*1:2000年代に入ってからは、夜間のみ営業している喫茶店はある

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