【こわい話】北寮15号室の怪・おまけ
中学の時、体育の先生が自身の体験した怪談を話してくれた。その怪談自体は「北寮15号室の怪」というタイトルですでに掲載した。
この話を聞いたのは、この文の執筆時(2017年)からすると30年近く前となる。
この話を聞いたのは1学期最後の授業であったこと、雲1つない快晴だっただったこと、グラウンドに座り、自分たちの教室が見えていたことも覚えている。
こんなにはっきりと当時のことを覚えているのには理由がある。
先生が話し終わった後北から南へ風が吹いた。
その日は暑かったため、うちのクラスも、合同で体育の授業を受けている隣のクラスも、廊下・教室の扉・窓を全開にしてカーテンをかけていた。
なのに隣のクラスのカーテンだけたなびいたのである。隣のクラスの子たちは非常に気味悪がっていた。
また、この話をした先生当人も2学期の途中に入院してしまい、3学期の終わりにやっと復帰してきた。
上記の出来事を「こわい話」というには奇妙な面が薄い。偶然が重なった結果と考えるのが自然であろう。
ただ、結果として偶然が重なったがゆえに、年月の割に細部まで覚えている話となった……と私は疑っていない。